特定の膜タンパク質が細胞膜上で近接する特性に着目した創薬を行う企業。がん細胞では特定の腫瘍抗原分子(TAA)に対して、膜上で近接する領域に存在する抗原(TAPA : Tumor Associated Proximity Antigen)を特定し、TAAとTAPAを認識するbi-specific抗体やbi-specific ADC、multi-specific T cell engagerを用いることで、腫瘍細胞のターゲティング性能を向上させている。また、bi-specific抗体などで人為的に免疫細胞の2種類の膜タンパク質を近接させることで、免疫シナプスの形成を強化させる、免疫細胞の受容体のシグナルを調節する、膜貫通型のPA-TM-RING-type E3ユビキチンリガーゼと標的膜タンパク質を近接させ標的タンパク質分解を行うなどの研究を行っている。膜タンパク質の近接性を評価するため、細胞膜の微小環境をマッピングする分析技術を保有している。
Seattle, Washington, United States
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設立 2022 年 | 推定従業員数 11-50 名 | 累計調達額 $85M Ave:161M Med:21.1M | 提携企業数 2件 Ave:3.6 Med:2 | 論文数 10件 Ave: 12.3 Med: 3 | 特許数 1件 Ave: 19.8 Med: 5 |

細胞膜に発現する抗原分子の近接性を評価する、細胞表面抗原マッピングを行う独自技術を保有している。
2022年に論文を報告しており、深赤色光 (λ = 660 nm)に応答して酸化還元反応を触媒する光触媒分子を用いて空間的な近接標識を行うアプローチを取っている。
触媒分子の活性化に深赤色光を使用するため、高エネルギー光を用いる場合と比べて、プローブ分子のバックグラウンドノイズを抑えることができる。
アリールアジド化合物にオスミウム光触媒の存在下で深赤色光を照射することでtriplet nitrene中間体が得られることを発見(Fig.2,3)。
この標識方法を活用し、抗EpCAM抗体にオスミウム光触媒化合物をconjugateし、HCT116腫瘍細胞株表面のEpCAMに抗体を結合させ、その後深赤色光を照射しEpCAMに近接する膜上の抗原を標識することに成功している。
結果として、これまでEpCAMとの相互作用が報告されてなかった様々な膜タンパク質を近接タンパク質として特定している(Fig.6C)。
複数の近接する腫瘍抗原を特定することで、bi-specific抗体やbi-specific ADC、multi-specific T cell engagerなどの腫瘍抗原へのターゲティング性能を高める、または免疫細胞の免疫シナプスの形成を強化するなど、複数の抗原ペアを活用した様々な創薬アプローチに応用できる。
パイプライン名 | 開発フェーズ | 対象疾患 | 標的分子/作用機序 | モダリティ | パートナー企業 |
|---|---|---|---|---|---|
IDP-001 (TAPA-ADC) | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Oncology | EGFR, TAPA-1 | 抗体医薬,低分子化合物 | |
IDP-004 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Oncology | MET, TAPA-M1 | 抗体医薬,低分子化合物 | |
IDP-005 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Oncology | 不明 (Bispecific ADC) | 抗体医薬,低分子化合物 | |
Undisclosed | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Oncology | ADC, T-Cell Engager | 抗体医薬,低分子化合物 | |
IDP-002 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Immuno Oncology | PD1, T-Cell Antigen1 | 抗体医薬 | |
IDP-003 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Autoimmune disorders | PD1, T-Cell Antigen2 | 抗体医薬 |
提携企業 | 日付 | プレスリリース |
|---|---|---|
Eli Lilly | 2026-01-07 | |
Sanofi | 2025-12-10 |
ペプチド抗原を修飾リポソーム粒子に封入して投与するワクチン、および神経変性疾患のタンパク質凝集体に結合する中枢移行性の低分子化合物を開発する企業。修飾リポソーム技術(SupraAntigen)は、リポソーム表面にアジュバント分子の提示、並びにパルミチン鎖アンカーに連結したAβペプチドなどの標的抗原ペプチドをB-cell peptideとしてリポソーム表面に提示し、リポソーム内に免疫刺激用のT cell peptideを含めることで、標的抗原に対する抗体産生を効率的に誘導する特徴がある。ワクチンとしての利用以外に、動物免疫による抗体作成用の抗原として利用することもできる。タンパク質凝集体に結合する中枢移行性の低分子化合物の探索では、皮質ニューロンの細胞アッセイによって化合物のスクリーニングを行い、Tauやα-synucleinに結合する化合物を特定。共にPETトレーサーとして研究開発を行っている。これまでにp-Tau抗体の品目SemorinemabでGenentechと提携、pTauワクチンでJanssenと提携、Tau PETトレーサーでEli Lillyと提携し、大手製薬企業との提携実績が豊富である。