株式会社新日本科学。国内の大手非臨床試験受託CROであり、臨床試験受託CRO事業をPPD社との合弁企業として、自社創薬事業として関連会社のWave Life Sciences社で核酸医薬品の開発を行うなど、様々な事業を展開する。中枢送達技術では、粘膜への付着性を有する経鼻吸収用担体(μcoCarrier:ミューコキャリア)を経鼻投与デバイス(Fit-lizer)で投与するnose-to-brainデリバリー技術を保有する。鼻上皮粘膜に付着することで、鼻腔嗅上皮からの薬剤の吸収効率を高めることができる。子会社のSatsuma Pharmaceuticals社にてジヒドロエルゴタミンを経鼻投与で送達する片頭痛を対象とした品目(STS101)を開発し、現在承認申請段階にある。
Kagoshima-shi, Kagoshima, Japan
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設立 1957 年 | 推定従業員数 1001-5000 名 | 累計調達額 $0M Ave:130.5M Med:18.7M | 提携企業数 2件 Ave:3.2 Med:1 | 論文数 72件 Ave: 13.4 Med: 4 | 特許数 39件 Ave: 13.3 Med: 4 |
粘膜付着性を有する経鼻吸収用担体(μcoCarrier:ミューコキャリア)と、経鼻投与デバイス(Fit-lizer)からなる経鼻送達技術。鼻上皮粘膜に付着することで、鼻腔嗅上皮からの薬剤の吸収効率を高める。
子会社のSatsuma Pharmaceuticals社にてジヒドロエルゴタミンを経鼻投与で送達する片頭痛を対象とした品目(STS101)が承認申請段階にある。
筋肉内注射と比較して、高濃度の投与であっても血漿中の濃度は大きくは上昇せず、1.0〜2.0 ng/mLの血中濃度で数時間持続的に推移するため、マイルドかつ持続的に作用することが期待される。
2023年の論文で非ヒト霊長類にドーパミン受容体アンタゴニストのDomperidoneを経鼻投与で投与したデータを示している。
Domperidoneは血液脳関門を通過せず中枢送達率が低いことが知られているが、放射性標識Domperidoneを投与しPETイメージングで脳組織への移行を検出したデータ(Fig.8B)と、受容体競合アッセイにより脳部位ごとの受容体専有割合を示したデータ(Fig.9)を報告している。
パイプライン名 | 開発フェーズ | 対象疾患 | 標的分子/作用機序 | モダリティ | パートナー企業 |
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None | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 |
提携企業 | 日付 | プレスリリース |
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Satsuma Pharmaceuticals | 2024-11-26 | |
SBI Holdings | 2024-11-19 |
偏頭痛や自閉スペクトラム症に関連する興奮や易刺激性、パーキンソン病のEarly morning offなどの中枢神経疾患領域で創薬を行う企業。上鼻腔の血管から薬剤を送達させるため、液体、またはパウダー製剤を鼻腔上部に噴射する経鼻スプレーデバイス(POD system)を開発する。片頭痛の急性治療を対象として、エルゴタミン誘導体化合物を投与する品目TrudhesaがFDA承認を取得している。スプレーの噴射時に薬剤が広く霧散せず、細い範囲で射出されるように工夫されており、鼻腔の嗅上皮部分に効率的に薬剤を送達できる仕組み。3M Drug Delivery System社とPODデバイスの開発のため2015年に提携している。2023年のプレスリリースで会社資産の売却や合併も含めた戦略的な代替案について検討すると言及しており、上市品目はもつが財務面でリスクを抱えていると考えられる。