Acquired
抗体分子やオリゴヌクレオチド、ペプチド、タンパク質などを血液脳関門(BBB)を超えて中枢に送達するDDS技術を持つ企業。BBBで受容体媒介性のトランスサイトーシス(RMT)を誘導するTranscytosis-Enabling Module (TEM)分子をカーゴ分子に連結する仕組みであり、TEM分子はトランスフェリン受容体(TfR)に結合するscFv、もしくはCD98に結合するscFv分子。2022年の論文でTEM分子の探索と作成した抗体の中枢送達を評価しており、TfR-TEMの探索ではTfRへの結合親和性が異なる抗体バリアントを複数作製し、TfRへの親和性/乖離速度の最適化による中枢移行効率の改善、Fc領域への変異導入によるFcγRへの結合無効化と半減期延長などの改変を行うことで、マウスやNHPでの高い中枢移行性を持ったTEM分子を特定している。論文ではTau標的抗体の送達やHER2抗体の送達事例を示しているため、神経変性疾患や脳腫瘍の研究を行っていると推察される。Abbvie社に買収されている。
Boston, Massachusetts, United States
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設立 2021 年 | 推定従業員数 11-50 名 | 累計調達額 $32M Ave:161M Med:21.1M | 提携企業数 2件 Ave:3.6 Med:2 | 論文数 2件 Ave: 12.3 Med: 3 | 特許数 2件 Ave: 19.8 Med: 5 |

血液脳関門(BBB)の受容体に結合するTfR scFv、もしくはCD98 scFv分子を用いて、受容体媒介性のトランスサイトーシス(RMT)によってカーゴ分子である抗体やタンパク質、ペプチド、オリゴヌクレオチドなどを中枢に送達する技術。
2022年の論文でTEM分子の探索と作成した抗体の中枢送達を評価している。TfR-TEMの探索では、TfRに強く結合しすぎず適切な乖離性能を示す分子が中枢移行効率を改善するという仮説に基づき、TfRへの親和性/乖離速度を最適化したscFvを探索している(Table1, Fig.1)。
また、IgG-scFvのフォーマットとして、Fc領域への変異導入によるFcγRへの結合無効化、酸性pH条件下でのFcRnへの結合強化など、半減期延長の改変を行っている(Fig S1 A-D)。
非ヒト霊長類への静注投与により、Tau標的TfR TEMでは海馬, 大脳基底核, 前頭葉などに分布し、CD98 TEMでは脳幹, 頭頂葉への強い分布が見られ脳血管外への分布がTfR TEMよりも優れている特徴を示している(Fig.2C)。
また、Tau標的TfR TEMの作製(TEM分子の最適化)の工程で、非古典的な食作用(Non-classical phagocytosis : NCP)活性の高いTEM分子をiPSC由来ミクログリア細胞を用いた評価系で選定しているため(Fig.3)、TEM分子を付与した抗体はNCPによる病原性タンパク質の除去活性を示すと考えられる。
Tauの他にHER2標的TfR TEMを構築しており、HER2抗体部分を1価にしたHER2 TfR TEM分子がMyeloid細胞 - 腫瘍細胞の共培養系での評価で高い腫瘍細胞殺傷活性を示すことを確認している(Fig.5)。
IgG-scFv以外のフォーマットについても構築可能であり、中枢DDS技術としてペプチドや核酸、タンパク質などのペイロード分子の送達に利用できる。
パイプライン名 | 開発フェーズ | 対象疾患 | 標的分子/作用機序 | モダリティ | パートナー企業 |
|---|---|---|---|---|---|
ALIA-1758 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Alzheimer's Disease | 3pE-Aβ mAb TfR scFv conjugate | 抗体医薬 | Janssen Pharma |
Undisclosed | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Lysosomal Storage Disorders | 不明 | 不明 |
提携企業 | 日付 | プレスリリース |
|---|---|---|
Chiesi Farmaceutici (Chiesi Group) | 2025-11-13 | |
Chiesi Farmaceutici (Chiesi Group) | 2023-08-15 |
ペプチド抗原を修飾リポソーム粒子に封入して投与するワクチン、および神経変性疾患のタンパク質凝集体に結合する中枢移行性の低分子化合物を開発する企業。修飾リポソーム技術(SupraAntigen)は、リポソーム表面にアジュバント分子の提示、並びにパルミチン鎖アンカーに連結したAβペプチドなどの標的抗原ペプチドをB-cell peptideとしてリポソーム表面に提示し、リポソーム内に免疫刺激用のT cell peptideを含めることで、標的抗原に対する抗体産生を効率的に誘導する特徴がある。ワクチンとしての利用以外に、動物免疫による抗体作成用の抗原として利用することもできる。タンパク質凝集体に結合する中枢移行性の低分子化合物の探索では、皮質ニューロンの細胞アッセイによって化合物のスクリーニングを行い、Tauやα-synucleinに結合する化合物を特定。共にPETトレーサーとして研究開発を行っている。これまでにp-Tau抗体の品目SemorinemabでGenentechと提携、pTauワクチンでJanssenと提携、Tau PETトレーサーでEli Lillyと提携し、大手製薬企業との提携実績が豊富である。