Molecular Glue Degraderの開発を行う企業。分解基質タンパク質のDegron配列の予測技術や、E3 ligaseとの結合予測に基づき設計したIn silico化合物ライブラリ、基質タンパク質のDegron配列に基づくTernary Complex結合予測様式に対するIn silico screening、In vitro/セルベースのスクリーニングや、プロテオーム解析による候補化合物のターゲット分解/オフターゲット試験など複数の要素技術を保有する。Degron配列予測情報に基づいて、幅広い標的タンパク質の分解を狙った創薬を行っており、がん(GSPT1, CDK2分解)、炎症性/免疫性疾患やリンパ腫(NEK7, VAV1分解)、希少疾患(BCL11A分解)の領域で非臨床、探索段階の品目を保有する。
Basel, Basel-Stadt, Switzerland
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設立 2018 年 | 推定従業員数 51-200 名 | 累計調達額 $348.5M Ave:130.5M Med:18.7M | 提携企業数 4件 Ave:3.2 Med:1 | 論文数 13件 Ave: 13.4 Med: 4 | 特許数 24件 Ave: 13.3 Med: 4 |
Molecular Glue Degrader (MGD)化合物の探索技術を保有する。投資家向けプレゼン資料にて、プラットフォーム技術が分解基質タンパク質のDegron配列の予測、特定のE3 ligaseとのドッキングモデルシミュレーションによるin silico化合物ライブラリの生成、In silicoでのTernary Complex結合Modelに対するドッキングシミュレーションによるscreening、その結果を踏まえた化合物ライブラリの合成、In vitroやセルベースのスクリーニングアッセイ、Proteome解析による化合物の選択性確認アッセイの要素技術から構成されている旨説明がある。
Degron配列の予測については、Glycine-richなG-loopモチーフに基づいたDegron配列の予測についての特許が申請されている。この情報に基づいて分解標的基質タンパク質のDegron候補配列を特定し、前述の投資家向けプレゼン資料の情報のとおり、特定のE3 ligaseとのTernary Copmlex結合モデルを検討後、その結合様式に対するin silico screeningを行う。
その後候補化合物ライブラリはTR-FRETによるE3-ligase/標的タンパク質のIn vitro結合アッセイやNanoLuc標的の標的タンパク質を発現させたセルベースでの分解アッセイによるスクリーニングを行い、特定したヒット化合物はTurboIDドメイン(biotinをbiotin-AMPに変換するbiotin ligase)を融合したE3 ligaseと、Biotin標識基質タンパク質を用いて、ストレプトアビジンビーズによる濃縮を経た質量分析測定により、分解活性を確認。
加えて、生理条件下でのTMTラベリングプロテオーム(質量分析)解析によって、化合物のオフターゲット分解などの選択性確認試験を行う。
Weizmann研究所の技術移転機関Yedaとの提携により、共有結合性リガンドが共有結合形成時に蛍光レポーター分子などのカーゴ分子をリリースする技術の技術ライセンスを受ける旨プレスリリースにて発表している。
パイプライン名 | 開発フェーズ | 対象疾患 | 標的分子/作用機序 | モダリティ | パートナー企業 |
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MRT-2359 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Small Cell Lung Cancer (SCLC),Non-Small Cell Lung Cancer (NSCLC) | GSPT1 Molecular glue degrader | 低分子化合物 | |
MRT-6160 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Autoimmune disorders | VAV1 Molecular glue degrader | 低分子化合物 | |
MRT-8102 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Inflammatory Disorders | NEK7 Molecular glue degrader | 低分子化合物 | |
CDK2 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Breast Cancer | CDK2 Molecular glue degrader | 低分子化合物 | |
CCNE1 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Solid Tumors | CCNE1 Molecular glue degrader | 低分子化合物 | |
Undisclosed | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | 不明 | 不明 | 低分子化合物 | |
Discovery Program | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | 不明 | 不明 | 低分子化合物 | Roche |
提携企業 | 日付 | プレスリリース |
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Novartis | 2024-12-11 | |
Roche | 2023-10-18 | |
Applied BioMath | 2022-01-25 | |
Yeda Research and Development Company | 2022-01-25 |
標的タンパク質のホットスポットを探索する独自の技術をもち、タンパク質分解薬の創薬を行う企業。論文情報などがなく技術の詳細は不明だが、ケミカルプロテオミクスと機械学習を用いた技術との記載があり、論文は、FBDDについての論文を複数報告している。UK BerkeleyのDaniel Nomura教授が共同創業者になっており、同ラボではactivity-based protein profiling(ABPP)手法を用いてE3 ubiquitin ligasesやDUBに結合する低分子のスクリーニングを行っている。Abbvie社と、新規のE3リガーゼを狙ったタンパク質分解薬の探索を目的に提携している。