ハイスループット/自動化された細胞アッセイの細胞画像データを機械学習モデルにフィードバックし、疾患のメカニズム解明、新規標的探索、候補化合物の探索を行う技術。様々な疾患モデル、組織、健常な細胞に対して、様々な薬剤を作用させて細胞画像を取得し、画像解析の機械学習を行う。Disease Cell + DrugがHealthy Cellの特徴に近づく薬剤を特定し、どの薬剤が作用する分子を確認する。主にリポジショニング創薬のアプローチと考えられる。線維症、血管腫、ガングリオシドーシス、大腸炎、免疫チェックポイント治療耐性NSCLCなど、幅広い疾患領域で創薬を進めており、複数の品目がPhase 2段階にある。
Salt Lake City, Utah, United States
この企業の詳細情報の作成をご希望の方は、お気軽にリクエストください
設立 2013 年 | 推定従業員数 201-500 名 | 累計調達額 $665.4M Ave:130.5M Med:18.7M | 提携企業数 9件 Ave:3.2 Med:1 | 論文数 24件 Ave: 13.4 Med: 4 | 特許数 34件 Ave: 13.3 Med: 4 |
ハイスループット/自動化された細胞アッセイの細胞画像データを機械学習モデルにフィードバックし、疾患のメカニズム解明、新規標的探索、候補化合物の探索を行う技術。
毎週約200万回のアッセイを実施することができる。また、ADMETアッセイや、動物モデルの薬理評価試験時に行動データやセンサーデータを取得するInvivomicsアッセイなど、候補化合物の探索や最適化を行う試験についてもハイスループット化や取得データの多様化に取り組んでいることが伺える。
2021年のセミナー動画で、技術の概要を説明している。様々なDisease/Healthyの細胞に対して様々な化合物を作用させ、それらの細胞画像を取得。 細胞画像を低次元のベクトルに表現して特徴を抽出し、Disease Cellの特徴がHealthy Cellに近づくような細胞画像特徴を示すのはどの化合物を作用させた時かを特定し、その化合物が作用する標的分子を確認することで新規の標的を探索する(動画13:00頃〜)。
Websiteの説明より、ハイスループット/自動化されたアッセイ系の強みを生かして、170万種類の化合物ライブラリの作用データや、抗体、タンパク質、RNA分子など様々なモダリティの薬剤を作用させデータを蓄積していることに特徴がある。
細胞画像以外のデータについても機械学習モデルを構築しており、2021年のpreprintではAML患者の腫瘍細胞にEx vivoで様々な薬剤を作用させ、RNA-seqデータを取得。薬剤応答性の遺伝子シグネチャを予測する深層学習/線形回帰のアンサンブルモデルを構築し、複数の薬剤を併用したときの遺伝子発現シグネチャを予測する事例を報告している。
また、2021年の論文ではアルツハイマー病の複数のコホート(ACT, MSBB, ROSMAP)から、遺伝子発現データと、フェノタイプ関連データ(疾患重症度スコア, Aβやphopsho-TauのIHC染色データ, 病理診断スコアなど)を取得し、遺伝子発現データからフェノタイプを予測する深層学習モデルを構築することで、疾患重症度と関連する遺伝子を特定する事例を報告している。
パイプライン名 | 開発フェーズ | 対象疾患 | 標的分子/作用機序 | モダリティ | パートナー企業 |
---|---|---|---|---|---|
REC-994 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Cerebral Cavernous Malformations | Superoxide | 低分子化合物 | |
REC-2282 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Neurofibromatosis Type 2 | HDAC | 低分子化合物 | |
REC-4881 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Familial adenomatous polyposis (FAP) | MEK1, MEK2 | 低分子化合物 | |
REC-3964 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Clostridioides Difficile Infection | TcdB | 低分子化合物 | |
Epsilon | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Fibrosis | 不明 | 低分子化合物 | |
REC-4881 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Cancer | MEK1, MEK2 | 低分子化合物 | |
Undisclosed | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Solid Tumors,Ovarian Cancer | RBM39 | 低分子化合物 |
提携企業 | 日付 | プレスリリース |
---|---|---|
2024-10-21 | ||
Exscientia | 2024-08-12 | |
2023-11-10 | ||
Noetik | 2023-09-07 | |
NVIDIA | 2023-07-23 | |
Bayer | 2021-12-21 | |
Genentech,Roche | 2021-12-07 | |
Vium | 2020-07-28 | |
Takeda | 2020-05-14 |
患者由来iPS細胞、CRISPRスクリーニング、ハイコンテンツ細胞イメージングの試験データを機械学習で分析し、標的探索やバイオマーカー探索を行う技術を持つ。ハイスループットに自動化された試験系と、細胞モデルの画像データのCNNなどの手法での分析に特徴があり、細胞画像(フェノタイプ)とCRISPR KO遺伝子ごとの細胞クラスタリングから、疾患フェノタイプを示す細胞に該当する遺伝子はどれかを探ることで標的の探索が行える。また、同じハイスループットな実験系は化合物探索(ハイコンテンツスクリーニング)にも転用でき、疾患フェノタイプを軽減するような化合物ヒットを探索できる。BMS社とALS, FTD領域の創薬で複数年のパートナーシップ、Gilead社とNASH領域の創薬で提携している。がん領域ではPDXモデルの腫瘍増殖を線形回帰モデルでシミュレーションする論文、マイクロバイオームと消化器がん発症リスクの分析を行った論文を報告している。