iPSCから誘導した神経細胞を培養し、各細胞の軸索が自己組織化して軸索束を形成する神経オルガノイド構築技術を持つ企業。培養プレートの形状を複数種類使い分けることで、長い軸索束の形成(A-chip plate)や、他の細胞との共培養(B-chip plate)、軸索伸張アッセイ用培養(P-chip plate)などに対応している。培養チップはナカライテスク社より販売されている。また、オルガノイドモデル以外ではニューロン細胞をタンパク質でコートしたビーズと共培養することでビーズ接地点にシナプスを形成させ、神経-筋接合部を模倣した化合物スクリーニングによって神経筋接合部の接合を強化する化合物を特定している。また、運動ニューロンの神経筋接合部に集積する化合物を特定し、DDSとして活用する研究を行っている。
Kawasaki-shi, Kanagawa, Japan
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設立 2017 年 | 推定従業員数 1-10 名 | 累計調達額 $1.6M Ave:130.5M Med:18.7M | 提携企業数 6件 Ave:3.2 Med:1 | 論文数 5件 Ave: 13.4 Med: 4 | 特許数 10件 Ave: 13.3 Med: 4 |
iPSC由来の神経細胞を、自己組織化的に培養することで軸索束を形成する神経オルガノイドを構築する技術。
2017年の論文でオルガノイド構築手法が説明されている。2つのwellをマイクロチャネルで連結した、ダンベル型の形状をした培養チップに特徴があり、iPSCから神経細胞に分化誘導した細胞塊を一方のwellに播種すると、細胞塊の各細胞がマイクロチャネルの通路に軸索を伸ばし、結果的に軸索束が形成される。軸索束形成後に培養チップからオルガノイドを回収し、化合物の作用、電気生理アッセイ、神経変性アッセイなどの評価を行う。
FUS変異を持つ患者由来の神経オルガノイドを用いた事例では、RNA-seqによる分析、過剰発現分子のsiRNAや阻害剤を用いた検証によってFos-BをALSの候補標的分子として特定している。
また、家族性ALSのTARDBP変異を持つ患者由来の神経オルガノイドを用いた事例で、軸索伸張障害とPHOX2Bの発現低下との関連を特定している。
三井化学との提携を発表しており、三井化学が持つ高酸素透過培養容器を培養系に使用することを報告している。
パイプライン名 | 開発フェーズ | 対象疾患 | 標的分子/作用機序 | モダリティ | パートナー企業 |
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None | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 |
提携企業 | 日付 | プレスリリース |
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Teijin Pharma | 2024-09-02 | |
Molmir | 2023-09-04 | |
Mitsui Chemicals | 2022-07-08 | |
Meiji Seika Pharma | 2021-08-17 | |
Sharp Display Technology | 2021-05-30 | |
Cyberdyne | 2021-05-23 |
System1 Biosciences社が社名変更を行った企業。患者由来のiPSCから脳オルガノイドを構築し、オルガノイドの長期培養とアッセイ評価をロボティクスによって自動化し、ハイスループットな評価試験データを機械学習によって分析するデータ分析ソフトウェア(Orchestra)を保有する。自動化されたアッセイ系を用いて、様々な患者由来iPSCのオルガノイド培養プロトコルを最適化している。詳細は不明だが、2022年に新規のモデルとしてNeuroimmune Cerebral Organoid (NICO)を発表している。また、神経性の希少疾患患者のiPSCバンク(Orchard)を行っている。レット症候群、アルツハイマー病の非臨床段階の品目を保有し、その他にドラベ症候群、FTD、パーキンソン病、統合失調症、22q11.2欠失症候群、突発性分裂症候群の研究を行っている。統合失調症の研究ではCerevel Therapeuticsと提携し、神経免疫関連の特定の遺伝子を導入した脳オルガノイドを用いていると言及している。