Mirati Therapeutics
Acquired
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KRAS G12C, G12D変異を標的とした阻害剤や、Selective RTK、PRMT5、SOS1阻害剤などを開発する企業。自社の品目を複数組み合わせる併用療法で、RAS/MAPKシグナルを複合的に阻害するアプローチを取る。その上で、追加で発生する耐性変異に先んじて対応するため、RAS/MAPKシグナル阻害を行う2種類の薬剤を作用させた条件下でのCRISPR screeningを実施し(Drug-anchored CRISPR screening)、耐性候補遺伝子や合成致死標的を特定することで有望な追加併用薬剤の候補を特定している。KRAS G12C変異を有する非小細胞肺がん患者を対象に、共有結合性のKRASG12C阻害剤であるAdagrasib/MRTX849が2022年にFDA承認を取得している。Adagrasibについては抗EGFR抗体や抗PD-1抗体、SOS1, RAF/MEK阻害剤との併用療法の追加の臨床試験を進めており、他の品目としてKRAS G12D阻害剤のMRTX1133、マルチキナーゼ阻害剤のSitravatinibや、MTAP欠失がんの合成致死標的としてPRMT5阻害剤のMRTX1719の品目などを開発している。Bristol Myers Squibb社に買収され傘下に入っている。
San Diego, California, United States
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設立 2013 年 | 推定従業員数 501-1000 名 | 累計調達額 $2574.3M Ave:130.5M Med:18.7M | 提携企業数 12件 Ave:3.2 Med:1 | 論文数 113件 Ave: 13.4 Med: 4 | 特許数 68件 Ave: 13.3 Med: 4 |
自社の候補品化合物を作用させた状態で腫瘍細胞に対してCRISPR Screeningを行い、合成致死標的を探索しDrug Combinationの候補薬剤を探索する技術。
AACR2020のプレゼン資料(p.7以降)で試験の流れを紹介しており、KRAS G12C阻害剤の自社品目Adagrasib/MRTX849を使用している。約5,000種類のsgRNA LibraryをKRAS G12C mutのCas9発現腫瘍細胞に作用させ、その後薬剤有り/無しの条件を振ったIn vitroの試験系で腫瘍増殖を確認。 薬剤作用条件で検出されない(腫瘍増殖が抑えられた)遺伝子摂動を確認することで、合成致死標的を確認する。
また、sgRNA Libraryを作用させた腫瘍細胞をマウスに生着させ、薬剤有り/無しの条件でIn vivo CRISPR screeningを実施し、同様にIn vivoで腫瘍増殖が抑えられた遺伝子摂動を確認している。 この試験では腫瘍増殖がより促進された遺伝子摂動についても確認することで、薬剤耐性のバイオマーカー候補として情報を活用し、かつ薬剤耐性候補因子と合成致死候補因子の両方をシグナルパスウェイにマッピングすることで、標的パスウェイの確からしさを確かめている(p.7, P.9-11)。
2022年のAACR学会発表ポスターでは、Adagrasib/MRTX849に加えてKRAS::SOS1タンパク質相互作用を阻害するMRTX0902の2剤を作用させた条件で、同様にDrug-Anchored in vitro / in vivo CRISPR screeningを行っており、2剤に加えてmTOR阻害剤を展開する3剤のDrug Combinationが有望であることを特定している。
パイプライン名 | 開発フェーズ | 対象疾患 | 標的分子/作用機序 | モダリティ | パートナー企業 |
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Adagrasib (MRTX849) | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Non-Small Cell Lung Cancer (NSCLC),Pancreatic Cancer,ColoRectal Cancer (CRC) | KRAS G12C Inhibitor | 低分子化合物 | |
MRTX1133 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Solid Tumors,Non-Small Cell Lung Cancer (NSCLC),Pancreatic Cancer,ColoRectal Cancer (CRC) | KRAS G12D Inhibitor | 低分子化合物 | |
Sitravatinib | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Solid Tumors,Non-Small Cell Lung Cancer (NSCLC) | Multi RTK inhibitor | 低分子化合物 | BeiGene |
MRTX1719 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Cancer | PRMT5 Inhibitor | 低分子化合物 | |
SOS1 Inhibitor | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Solid Tumors | SOS1 Inhibitor | 低分子化合物 | |
Mutant KRAS Inhibitor | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Solid Tumors | Mutant KRAS Inhibitor | 低分子化合物 |
提携企業 | 日付 | プレスリリース |
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Bristol Myers Squibb | 2024-01-23 | |
Kura Oncology | 2023-11-02 | |
Agilent Technologies | 2022-12-12 | |
Incyte | 2022-11-08 | |
Aadi Bioscience | 2022-10-12 | |
Verastem | 2022-01-06 | |
ZAI Lab | 2021-06-01 | |
Qiagen | 2021-05-25 | |
Resolution Bioscience | 2021-01-11 | |
Boehringer Ingelheim | 2020-09-17 |
CRISPR screeningによる合成致死標的分子の探索を行う企業。sgRNAライブラリと特定の薬剤をがん細胞株に作用させ合成致死標的遺伝子を特定する通常のアプローチに加えて、CD8+ T細胞との共培養の有り/無しの条件でsgRNA量の差分を取って腫瘍免疫的な合成致死に至った標的遺伝子の特定や、同様のアプローチでのマクロファージとの共培養によるアッセイなど、免疫細胞との共培養CRISPR screeningを行う。さらに、sgRNAライブラリを導入したがん細胞集団を正常マウスと免疫不全マウス、免疫不全マウス+PD-1抗体投与の条件でそれぞれ移植し、合成致死ではなく腫瘍細胞が免疫回避を行うような遺伝子摂動を特定するIn vivo CRISPR screeningの事例を報告している。リード品の品目はMTAP-deletionがん患者を対象としたPRMT5阻害剤の品目で、現在Phase 1/2段階にありFDAのFast Track指定を受けている。その他に、後続品のPRMT5阻害剤の品目(TNG462)や、CoREST deacetylase複合体阻害剤のTNG260などの品目などを保有している。