間葉系幹細胞(MSC)や脂肪組織由来幹細胞(ADSC)を産生細胞として使用したExosomeを、化粧品や医薬品の開発を行う韓国企業。2段階のFiltration工程を経てExosomeを高収量で回収する技術や、Exosome産生細胞の培養時に刺激剤や添加物を加えることで産生量を増加させる技術などを保有する。韓国国内で、ExosomeのGMP製造設備を自社で設立。急性腎障害、アトピー性皮膚炎などを対象に研究開発を行っている。アトピー性皮膚炎、IBD、急性腎障害、脱毛症、腫瘍免疫領域の品目を保有する。
Seoul, Seoul-t'ukpyolsi, South Korea
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設立 2017 年 | 推定従業員数 11-50 名 | 累計調達額 $47M Ave:130.5M Med:18.7M | 提携企業数 2件 Ave:3.2 Med:1 | 論文数 19件 Ave: 13.4 Med: 4 | 特許数 89件 Ave: 13.3 Med: 4 |
2段階のFiltration工程を経ることで、高純度のExosomeを精製する技術。
Websiteの説明より、1st filtrationにおいて細胞のデブリなどの大きなサイズの分子を除去し、2nd filtrationにてタンパク質や培地成分などの低サイズの分子を除去する流れを踏むことが伺える。
また、特許情報からはExosomeの産生効率を高める技術を持つことが伺える。2021年の特許では、TNF-αとIFN-γをExosome産生細胞に作用させることで、CD63+ Exosomeの産生量が約3倍に増えるデータを示している。また、アスコルビン酸を培地に添加することでExosomeの産生量を増やす特許を2021年に申請している。
加えて、2023年の特許では、脂肪由来幹細胞(ADSC)からExosomeを産生させる際に、IFN-αとIFN-βを細胞に作用させる技術について申請している。産生されたExosomeは、インフルエンザウイルス感染細胞の生存率を高めることをIn vitro細胞試験で確認しており、抗ウイルス活性増強Exosomeと呼んでいる。
パイプライン名 | 開発フェーズ | 対象疾患 | 標的分子/作用機序 | モダリティ | パートナー企業 |
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ExoSCRT | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Acute Kidney Injury,Alopecia,Inflammatory Bowel Disease (IBD),Atopic Dermatitis (AD),Oncology | MSC derived Exosome | その他 |
提携企業 | 日付 | プレスリリース |
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BENEV | 2023-07-12 | |
CHA Biotech | 2020-07-17 |
間葉系幹細胞(MSC)由来のエクソソームにタンパク質カーゴをローディングし、COVID-19ワクチンや変形性関節症を対象としたExosome治療薬、並びに化粧品の開発を行う企業。エクソソームの製造技術とタンパク質ローディング技術を持ち、製造技術ではMSCの培養培地の最適化による分化増殖の促進、MSCの分泌刺激によるエクソソーム収量の増加のノウハウを持つ。韓国Ajou UniversityのJaeyoung Kim氏の研究成果に基づいていると考えられ、2021年の特許ではエクソソーム産生細胞を低濃度のTNFαとCycloheximideなどのタンパク質合成阻害剤で刺激・処理することでエキソソームの収量を増加させる技術を申請している。また、2021年のpreprintでは、細孔形成タンパク質のGasdermin分子がアポトーシス細胞産生Exosome(Apoptotic cell-derived exosomes)の生合成に関わることを報告している。