タンパク質構造解析やHDX-MS手法によるタンパク質相互作用の解析、 Long Time Scaleの分子動力学シミュレーションなどの計算化学手法を組み合わせて、標的タンパク質の活性部位以外への化合物の結合と立体配座の変化への影響を計算し、アロステリックモジュレーター分子を探索する技術を保有する。SHP2の不活性型のコンホメーションに対して結合し、不活性型で安定させる化合物を創成。Genentechに導出している。
Cambridge, Massachusetts, United States
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設立 2016 年 | 推定従業員数 201-500 名 | 累計調達額 $1200M Ave:130.5M Med:18.7M | 提携企業数 7件 Ave:3.2 Med:1 | 論文数 39件 Ave: 13.4 Med: 4 | 特許数 32件 Ave: 13.3 Med: 4 |
タンパク質構造データから、スーパーコンピューターでLong Time Scaleの分子動力学シミュレーションを行い、タンパク質構造をmodulateする結合部位(アロステリック結合部位等)を探索する。
その後、In silico screeningやswimming simulation(標的-リガンド結合のtrajectoryシミュレーション)にて化合物の探索を行う。
化合物最適化のプロセスでは、機械学習や構造ベースの活性シミュレーションでリード最適化を行う。
標的サイトの探索の例として、投資家向けプレゼン資料(p.22)にてFGFR2の選択的阻害剤のプロジェクトで、FGFR2の特定のドメインはFGFR1と比較して外側に伸びるような構造になる頻度が少ないことを特定し、選択性が出せると判断し標的サイトとしたとの記載があった。
また、構造解析(X線, Cyro-EM, NMR, HDX-MS等)やDEL screening等のWetラボ機能を持ち、実験データを適宜活用しながらシミュレーションの精度向上や検証試験を行っていると想像される。AIアルゴリズムがメインの技術ではなく、構造分析設備、専門家の知見、タンパク質動力学シミュレーション、コンピューティングインフラの合わせ技に特徴があると考えられる。
パイプライン名 | 開発フェーズ | 対象疾患 | 標的分子/作用機序 | モダリティ | パートナー企業 |
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RLY-4008 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Intrahepatic Cholangiocarcinoma,Solid Tumors | FGFR2 | 低分子化合物 | |
RLY-2608 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Solid Tumors | PI3Kα(PAN) | 低分子化合物 | |
RLY-2608 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Vascular Malformations | PI3Kα(PAN) | 低分子化合物 | |
Undisclosed | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Fabry Disease | alphaGal | 低分子化合物 | |
Undisclosed | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Melanoma,Non-Small Cell Lung Cancer (NSCLC),ColoRectal Cancer (CRC) | NRAS | 低分子化合物 | |
RLY-1013 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Breast Cancer | Era Degrader | 低分子化合物 | |
RLY-2139 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Breast Cancer | CDK2 | 低分子化合物 | |
RLY-5836 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Oncology | PI3Kα(PAN) | 低分子化合物 | |
GDC-1971 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Oncology | SHP2 | 低分子化合物 | Genentech |
提携企業 | 日付 | プレスリリース |
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Elevar Therapeutics | 2024-12-05 | |
Genentech | 2024-07-17 | |
Pfizer | 2024-06-05 | |
Foundation Medicine | 2022-09-12 | |
ZebiAI | 2021-04-16 | |
Genentech | 2020-12-14 | |
Genentech | 2020-12-14 |
元Loxo Oncology社のCEOと、NovartisのがんユニットのVPであったメンバーが設立した創薬スタートアップ。保有技術やパイプラインの詳細は開示されておらず、ステルス状態で運営されている。がんを中心に、血液、免疫、希少疾患などの領域で、これまであまり取り組まれていない標的分子を選定し、アロステリックモジュレーターや共有結合性阻害剤、heterobifunctional degraderやmolecular glueなどの化合物を、構造生物学的なアプローチとコンピューター支援型のドラッグデザインによって設計するとのこと。