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2022-12-02 Update

シングルセル分析技術を持つ注目企業5社

10x Genomics ChromiumやFluidigm C1, Mission Bio Tapestriなど、シングルセル単離技術の発展に伴い、シングルセル分析研究が盛んになっている[1]。 単一細胞レベルの解像度でゲノムや遺伝子発現、タンパク質発現などを測定することで、細胞集団のhetero-geneityを可視化し、細胞亜集団の特定、細胞間相互作用の解析、幹細胞の分化過程の解析、マイクロバイオーム解析など様々な研究が行われ、創薬標的の探索や診断バイオマーカーの探索などの目的で活用されている。新規の標的を特定し、ドラッグリポジショニングにつなげる事例も見られる。 シングルセル分析はスループットの低さと測定コストの高さが課題としてあり、一つの解決策として単離→barcoding→poolの工程を繰り返すSPLiT-seqなどの手法が考案されている[2]。 マルチオミックス分析手法も発展しており、バーコードラベル抗体を用いて細胞表面マーカー発現と遺伝子発現の療法を測定するCITE-seqなどの手法が用いられている[3]。 上述したシングルセル分析とコンセプトは異なるが、組織病理スライドの遺伝子発現やタンパク質発現を空間的な情報と結びつけて分析するSpatial TranscriptomicsやSpatial Proteomics、細胞レベルでタンパク質発現を多項目に測定するMass Cytometryなどの技術も、分析対象の解像度、データ量を高めるという観点でシングルセル解析とコンセプトが近い。本ストックリストの主題としては扱わない。 Single cell RNA-seq(scRNA-seq)を中心に、データ解析手法についても研究が進められている。また、様々な論文でシングルセルデータが報告されているため、Bioturing社は文献で報告されているシングルセルデータを自社の試験データと一緒に分析出来るソフトウェアBBrowserを提供している[4]。 参考文献[1] : https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30089861/ 参考文献[2] : https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7643870/ 参考URL[3] : https://cite-seq.com/ 参考URL[4] : https://bioturing.com/bbrowser

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Celsius Therapeutics

Broad Instituteのスピンオフ企業。複数の大学、医療機関と提携し、がんや自己免疫疾患患者のサンプルにアクセスしscRNA-seq測定を実施。データ解析パイプラインを自社で構築し、短時間でのデータ解析、および複数回の測定データの統合解析を可能にしており、同一患者の治療前後の測定など数千サンプルの測定データを蓄積し、新規標的を探索する。抗TNF抗体治療耐性IBD患者の分析から抗TREM-1抗体プログラムを推進し、現在Phase 1段階にある。2024年にAbbvie社が買収することを発表している。

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データ解析パイプラインを自社で構築し、短時間でのデータ解析、および複数回の測定データの統合解析を可能にしている。同一患者の治療前後の測定など数千サンプルの測定データを蓄積し、新規標的を探索する。

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CytoReason

バルクのRNA-seq実験データに対して、自社で蓄積したCyTOFやscRNA-seqなどのシングルセル・オミックスデータや文献情報に基づき構築したimmune cell model / cell interaction modelを用いて、遺伝子発現を特定の細胞集団ごとに紐付ける細胞deconvoluation技術を持つ。免疫領域に特化して細胞タイプごとの関連因子を整理したことで、疾患メカニズムの解明や標的探索、バイオマーカー探索に活用できる。Pfizer, Roche, Sanofi, Ferring Pharmaなど大手製薬企業との提携が多く、PfizerとFerring Pharmaとは新規標的探索の研究を含む提携であることを発表している。

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バルクのRNA-seq実験データから、シングルセルの遺伝子発現を予測的に分析するTranscriptional Deconvolution技術を保有。264種類の細胞タイプの分析に対応するCytoPro技術をPreprintで報告している。

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Immunai

独自のシングルセルマルチオミックスの分析技術を持つ企業。TCR/BCRクロノタイプと遺伝子発現、表面マーカー発現、sgRNAを同時に検出するCITE-seqの改良版技術(ECCITE-seq)や、腫瘍表面抗原の発現とscATAC-seq, mtDNAシーケンスを統合した技術(ASAP-seq)を報告している。これらのシングルセルマルチオミックスのデータをscRNA-seq解析データパイプラインを基盤とする機械学習により分析し、腫瘍免疫領域で新規の標的を探索している。異なる試験バッチのデータを統合的に分析できるように、転移学習ベースの機械学習にも取り組んでいる。設立数年で約$300Mの巨額の資金調達を行い、バイオインフォマティクス関連の企業(Dropprint Genomics, Nebion)を買収している。

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シングルセルマルチオミックス分析技術と、データ分析技術に特徴がある。マルチオミックスでは、遺伝子発現とタンパク質、sgRNAを同時検出するECCITE-seq技術を報告。データ分析では、遺伝子→パスウェイ→細胞→患者フェノタイプの流れで階層的に区分した深層学習モデルを構築している。

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Memo Therapeutics

患者由来のメモリーB細胞集団から、重鎖と軽鎖のペアリングを保持した抗体ライブラリを調製し、哺乳類細胞のdisplay screeningによって抗体を探索する技術を持つ企業。マイクロ流路ベースのシングルセル単離によって重鎖/軽鎖ペアリングライブラリを構築し、膜結合型全長IgGとしてHEK 293細胞に発現させている。マイクロ流路ドロップレットソーターを自社で開発し、細胞結合アッセイやADCCアッセイなど、display screening時にfunctional assayを行うことができる。抗体探索は免疫動物(ウサギ)を用いることも可能。腎移植時のBKポリオーマウイルス(BKV)感染を対象とした中和抗体の品目(MTX-005)がPhase 1段階にある。小野薬品工業と、腫瘍免疫領域の抗体探索を目的に提携している。

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患者由来B cellから抗体医薬品候補分子を探索する技術。B細胞のシングルセル単離後に、重鎖と軽鎖のペアリングを保持した抗体ライブラリを調製。このライブラリを膜結合型全長IgGとしてHEK 293細胞に発現させた哺乳類細胞ディスプレイ系で、抗原に対するスクリーニングを行う。

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Cellarity

single cell RNA-seq(scRNA-seq)の機械学習データ分析により、新規標的を探索する技術を持つ。報告されている論文事例やインタビュー記事から推察して、scRNA-seqのデータ解析時に大枠でセルタイプグループを分類し、その後それぞれのグループで詳細なセルタイプを分析する段階的なクラスタリングを行う。それらの詳細なセルタイプに対してtrajectory analysisを行い、Disease cell⇔Healthy cellの遺伝子発現の変化を段階的な変化として捉え、疾患ドライバー因子とその間接的な影響を受ける下流の因子とを区別し、標的候補を特定する。血液疾患, 腫瘍免疫, 代謝性疾患, 呼吸器系疾患領域で自社創薬を行っており、リード品の鎌状赤血球症を対象とした品目がリード最適化段階にある。Novo NordiskとNASHを対象とした共同研究を行っている。

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scRNA-seqのデータ解析時に、Disease cellとHealthy cellのセルクラスタの変化を段階的な変化として捉え、大まかなセルクラスタリングと詳細なセルクラスタリングの段階的なデータ解析に特徴を持つ。

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