siRNAやアンチセンスオリゴ核酸医薬品を開発する企業。新日本科学の子会社で、オキサザホスホリジン誘導体を用いた独自の合成アプローチで核酸分子の立体配座を均一に保って合成できる独自技術を持つ。これによって、オリゴヌクレオチドのリン酸結合の2種類のジアステレオマー(Rpメチルホスホネート体、Spメチルホスホネート体)を厳密に制御することができ、Rp結合割合の増加による相補鎖との安定性増加、Sp結合割合の増加による相補鎖との安定性の低下など、様々なRp/Spパターンの最適化によって標的特異性や核酸分子としての安定性、免疫原性などを最適化する。中枢神経系疾患を中心に、遺伝性代謝疾患、眼科疾患の研究開発を行っている。GlaxoSmithKline社とは、α-1 アンチトリプシン欠損症(AATD)の品目(WVE-006)など複数のプログラムで提携。武田薬品とは、ハンチンチン病(WVE-003)やALS(WVE-004)など中枢領域で提携している。また、ADAR酵素による一塩基遺伝子編集の研究開発を行っているとの記載がある。
Boston, Massachusetts, United States
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設立 2012 年 | 推定従業員数 201-500 名 | 累計調達額 $1217M Ave:160.7M Med:21M | 提携企業数 6件 Ave:3.6 Med:2 | 論文数 34件 Ave: 12.3 Med: 3 | 特許数 91件 Ave: 19.8 Med: 5 |

内因性のADAR分子をリクルートすることで標的RNA分子のA-to-I編集を誘導する核酸分子(AIMer)。
ポスター事例では、GalNAcと結合させたAIMer分子、裸のAIMer分子をそれぞれ用いて、In vitro (ヒト/非ヒト霊長類細胞株)でのACTB遺伝子の一塩基編集や、マウスIn vivoでのSRSF1遺伝子の一塩基編集を行ったデータを報告しており、マウスでは約30%の割合でSRSF1遺伝子の編集が起こっていることを報告している。
核酸分子はどのような配列や塩基修飾、ジアステレオマーの制御によってADARをリクルートしているのか、その詳細は不明。
関連する特許は2021年、および2023年に申請されている。一般的な知見として、標的配列と相補鎖を形成させる時に一部ミスマッチ配列を含める、ヘアピン構造を形成させるなどの工夫でADARのリクルート効率が高まることが知られるため、同様の仕組みでADARのリクルーティングを行っている可能性がある。

オキサザホスホリジン誘導体を用いた独自の合成アプローチで、オリゴヌクレオチドのリン酸結合の2種類のジアステレオマー(Rpメチルホスホネート体、Spメチルホスホネート体)を厳密に制御して合成できる技術。
Rp結合割合の増加による相補鎖との安定性増加、Sp結合割合の増加による相補鎖との安定性の低下など、塩基修飾と合わせることで核酸医薬品の安定性、標的特異性、免疫原性、電荷などを最適化できる。
投資家向け資料では、対応できる核酸修飾と立体化学(Stereochemistry)の一覧を紹介しており(p.19)、Stereochemistryの最適化により電荷をNeutralにした核酸分子が例示されている(p.21)。
AIMer核酸分子を用いたADAR一塩基編集では、ウイルスベクターを使用する必要がなく、PRISMで最適化した核酸医薬品としてそのまま投与できることが特徴となる(p.35)。
パイプライン名 | 開発フェーズ | 対象疾患 | 標的分子/作用機序 | モダリティ | パートナー企業 |
|---|---|---|---|---|---|
WVE-006 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Alpha-1 Antitrypsin Deficiency | SERPINA1 | 遺伝子治療 | GlaxoSmithKline (GSK) |
GalNAc-AIMer (PNPLA3) | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Liver disorders | PNPLA3 | 遺伝子治療 | |
GalNAc-AIMer (LDLR) | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Heterozygous familial hypercholesterolemia (HeFH) | LDLR | 遺伝子治療 | |
GalNAc-AIMer (APOB) | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Heterozygous familial hypercholesterolemia (HeFH) | APOB | 遺伝子治療 | |
WVE-007 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Obesity | INHBE | 核酸医薬 | |
WVE-N531 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | Duchenne Muscular Dystrophy (DMD) | Exon 53 | 核酸医薬 | |
WVE-003 | 探索 非臨床 P1 P2 P3 申請 上市 | mHTT [mutant Huntingtin protein],Huntington's Disease | mHTT silencing via allele-selective antisense oligonucleotide | 核酸医薬 |
提携企業 | 日付 | プレスリリース |
|---|---|---|
GlaxoSmithKline (GSK) | 2026-02-02 | |
GlaxoSmithKline (GSK) | 2022-12-13 | |
Asuragen | 2019-11-25 | |
Takeda | 2018-02-20 | |
nLife Therapeutics | 2017-03-03 | |
Pfizer | 2016-05-05 |
ペプチド抗原を修飾リポソーム粒子に封入して投与するワクチン、および神経変性疾患のタンパク質凝集体に結合する中枢移行性の低分子化合物を開発する企業。修飾リポソーム技術(SupraAntigen)は、リポソーム表面にアジュバント分子の提示、並びにパルミチン鎖アンカーに連結したAβペプチドなどの標的抗原ペプチドをB-cell peptideとしてリポソーム表面に提示し、リポソーム内に免疫刺激用のT cell peptideを含めることで、標的抗原に対する抗体産生を効率的に誘導する特徴がある。ワクチンとしての利用以外に、動物免疫による抗体作成用の抗原として利用することもできる。タンパク質凝集体に結合する中枢移行性の低分子化合物の探索では、皮質ニューロンの細胞アッセイによって化合物のスクリーニングを行い、Tauやα-synucleinに結合する化合物を特定。共にPETトレーサーとして研究開発を行っている。これまでにp-Tau抗体の品目SemorinemabでGenentechと提携、pTauワクチンでJanssenと提携、Tau PETトレーサーでEli Lillyと提携し、大手製薬企業との提携実績が豊富である。